ライターという職業

みなさん、さようなら。ブログ連載から降ります。 烏賀陽(うがや)弘道の音楽コラム
ブログの原稿料が安いのでブログを辞めるという話と素人とプロの原稿を一緒にするなという話とインターネットメディアの普及によって原稿料の価格破壊に対する危機感の話。

テレビや新聞などの既存メディアを見ない人が増えているという話は時々聞いていましたが、直接ライターさんの記事に書かれると実感が持てます。記事の中で、危機感を持たれているようですが、原稿料の価格破壊は止められないのではないかと思います。ライターの仕事は情報や思想を活字にすること、もしくはその活字を人々に伝えることですが、インターネットメディアの出現によって活字を人々に伝えること、つまり出版することのハードルが革命的になくなってしまいました。
インターネットメディア上では、「きょうはウチのニャンコちゃんがカツブシ食べてニャー」みたいな身辺雑記ときちんと独自取材まで行っているプロの記事との明確な区別が(今は)ありません。さらに、今後は素人による身辺雑記は益々増えていくことは間違いないと思います。
そして、「ぼくが職業人生を送る間に、間違いなく活字メディアは衰退します。」が現実化していくと、プロのライターの居場所が無くなってしまいますが、それではライターは生活できませんしみんなが望んでいないので、そうはならない気がします。

「ライターが書く原稿は「商品」ではありません。」と書かれていますが、お金で取引される以上、間違いなく原稿も「商品」です。そして商品の価格は原則、需要と供給で決まります。需要がある限りその商品の価値に見合った価格付けが、インターネットメディアでも将来的にはされていくとのだと思います。
ただ、今は、その仕組みが確立されていないために試行錯誤的な動きが多くあり、その一つが低価格路線なのかなと思います。直接お金を取るのか広告方式なのか、その併用なのかは分かりませんが、インターネットメディア上でもプロのライターが活躍できる場ができていくのだと思いますし、そうなって欲しいとも思います。

備考

  • プロフィール欄のリンク先に誤記がある件

「*リンク先:Http;//www.ugaya.com」となっていて、普通にコピペするとリンク先に行けません。
コメント欄にも指摘があって訂正しますと返答していますが、肝心の本文が直っていないのではありまり意味がないような。素人ならまだしも、プロがお金を貰って仕事としてやっているのに「これでいいの」思ってしまいます。

UGAYA Journal.
リンク先のホームページの最後に、

無断転載はお断りします。内容を引用される場合はメールでご一報くださるようお願いいたします。

と書かれていますが、転載と引用を混同していないでしょうか。
これでは、「無許可で記事の全部でも一部でも引用するな」と読めてしまいます。
それとも、「無断転載は禁止。引用は、できればメールで連絡して欲しい。」なのでしょうか。

[著作権 - Wikipedia]

引用(第32条

公表された著作物は自由に引用して利用することが出来る。但しそれは公正な慣行に合致するものであり、かつ、報道・批評・研究その他の引用の目的上正当な範囲内で行なわれるものでなければならないとされる。

「引用」は著作権の制限として規定されています。公表された著作物からは、誰の許可も必要なく自由に引用することができます。これは、著作権第1条「文化の発展に寄与すること」に沿った条項だと考えられます。
何が言いたいかというと、物書きのプロなら「引用される場合はメールでご一報」の様な書き方はやめて欲しいと言うことです。