「ルパン三世 カリオストロの城 デジタルリマスター版」

映画館で「ルパン三世 カリオストロの城」を観てきたのでその感想というか個人的な備忘録を書いておきます。

http://cagliostro-remaster.jp

たぶん小学生くらいの頃に金曜ロードショーでこの映画を見たことがあるんですが、子どもながらに普通のルパンとは何かが違うと感じていました。ルパンがカッコイイし銭形がいつもと違う。そして何より面白かったんです。どこがどうとかまでは理解できていなかったんですが、映画だからかなぁ〜と思ってました。

映画を観ながら子供の頃に勘違いしていたことや、分かっていなかったことにいろいろ気づきました。おっきな間違いとしては当時カリオストロ公国が実在すると思い込んでいて何処にある国だろうと考えていたことを思い出しました。映画の説明では人口3500人とか国連加盟国とかそれっぽいことを言っていたので子どもなら勘違いするよなーと一人で自己弁護。あとは、冒頭の車いっぱいの大金をなぜ捨てることになったのかとか、その後なぜカリオストロ公国に行ったのかとか、過去のルパンとクラリスの関係とか全然分かっていなかったです。子どもには難しかったんでしょう、きっと。でも、面白かった印象だけはずっと残っていました。

今、改めて劇場で見てみると、映画として本当に面白いです。カリオストロ公国に入った直後のパンクシーンののどかなシーンから一変しての息もつかせぬカーアクションがあり、その後の伏線を張りまくりの状況説明があります。この時にラストに崩壊するの時計台や水道橋なんかがひと通り説明されるんですよね。オートジャイロも登場するし。こういうのがあるから、この後の展開で話がスムーズに繋がるんでしょうね。
また、伯爵は典型的な悪役キャラで、とてもいいリアクションをしてくれるので、ルパンにからかわれるシーンでは劇場から笑い声が漏れていました。
こういうハラハラ・ドキドキが続きながら合間にユーモアあって楽しめる映画って本当に少ない気がします。「CG凄いぞー」を力説してる様な映画は多いしそれはそれで楽しみの一つではあるんですが、そればかりでは飽きてしまいますし何も残りません。
ヒロインのクラリスの声優さんは島本須美さんという方だそうですが、風の谷のナウシカナウシカ役もされているそうです。だからなのか、いくつかのシーンで映画のナウシカと似てるシーンがありました。たとえば、最後の方で飼い犬のカールをクラリスが抱きしめるシーンは、ナウシカがカイとクイを抱きしめるシーンと似てるとか。
似てるという意味では、クラリスの結婚式で黒い衛士が剣を捧げて行進するシーンとナウシカクシャナの兵士が剣を捧げながら行進するシーンも似てる気がします。他にクラリスオートジャイロをマシンガンで撃ち落とそうとする兵士を止めるシーンは、ナウシカがオームの子を助けるためにマシンガンに立ち向かうシーンに似ている気がしましたが、これはよく考えるとこじつけかも。
他に気づいたことは、お城やその内装がとても正確に描かれていたことです。フランスのベルサイユ宮殿やいくつかのお城と雰囲気ふくめて同じように見えました。気をつけて見てみると非常に丁寧に描かれていました。

映画を見終わってからも、この映画を劇場で見れて本当に良かったと思いましたが、一番の収穫は銭形警部の名台詞を聞けたことでした。

一緒に行きたいと願うクラリスをルパンがなだめて立ち去った後のシーン。

銭形警部「くそー、一足遅かったかぁ!ルパンめ、まんまと盗みおって。」 

クラリス「いいえ、あの方は何も盗らなかったわ。私のために戦ってくれたのです。」 

銭形警部「いや、奴はとんでもないものを盗んでいきました。」 

クラリス「・・・?」

銭形警部「・・あなたの心です。」 

クラリス「・・・はい!」

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