ホリエモンが何をした?

証券取引法違反容疑、ライブドアを捜索

TVのニュース番組(ワイドショー)では連日トップ扱いで報道しているが、そのほとんどは半ば犯罪者扱いをしているように見える。今までさんざん悪いことをしてうまく逃れてきたがとうとう年貢の納め時だ、のような感じだ。

でも、現時点では単に容疑をかけられているだけなのでは?
一連の報道を見ていて、分野は違うが松本サリン事件のことを思い出した。

松本サリン事件とオウム関連事件(フォーラム連続シンポ04 PART3) 冤罪と死刑の構造 

(河野) 警察の一番の問題は本来は漏らしてはいけない捜査情報を漏らしたこと。これは刑事訴訟法地方公務員法警察法などに、職務で得た情報は漏らしてはいけない、とある。マスコミはそれを破らせることで評価される。自分たちは守秘義務があるんだ、と貫いていない。マスコミは断片情報をもらって、それをつなげて、危ないと思えば推測の記事書けばいいという安易さ。そこが問題だ。
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(河野) マスコミは、極悪人にも描くし、あるいは美化し英雄的なものにも仕立て上げる。私は事件前と事件後の生き方も考え方も変わってはいない。その私が「事件」により、悪いという一つの路線、編集方針が出たときにはとてつもない悪いやつになってしまう。ところが1年たって、私が事件に関与していないとはっきりしたときにはまったく逆転し、とてもいい人になっていく。マスコミの人に対する評価の仕方はどっちか偏ってしまう。

TVではホリエモンのことを「時代の寵児」と言ってみたり、株主を騙した悪人のように言ってみたりする。どう伝えるかは、TVが決めている。
強制捜査直後の記者会見で記者がホリエモンに「どう責任をとるのか?」と聞いていた。
これは、いったい何の責任のことを言っているのか?
単に嫌疑がかけられただけであり、身に覚えは無いと本人が言っているのに、どう責任をとればいいのか?疑いをかけられるだけなら、世界中の会社、人間、だれでも可能性はある。

なお、1月22日時点でホリエモンのブログには「身に覚えがない」とはっきり書いてある。


livedoor社長日記
朝起きると大量の着信が・・・・


ライブドアが法に触れることをしたかしないかは、私にはわからない。

ただ、捜査段階にすぎない現時点では、ライブドアが白の可能性もあるはずだ。
結局、白だったとき誰がライブドアが被った被害の責任をとるのだろうか?(とれるのだろうか?)


【参考】
誰もが第二の河野さんになる危険性 今も続く犯罪報道の犯罪 松本サリン事件から五年
松本サリン事件被害者、河野義行さん講演 〜捏造された虚像と明日は我が身の冤罪〜