オール・ユー・ニード・イズ・キル

昨日、「オール・ユー・ニード・イズ・キル(以下、オール〜)」を観てきまいた。1年以上前に日本のラノベがハリウッド映画化されるという話を聞いた時は、ホンマかいなと耳を疑ったのですが、本当に真正面からタイムループを扱ったハリウッド映画でした。
大きな見どころとしては、

の2つになるかと思います。この手のネタが好きな人ならまず観て損はないでしょう。個人的には大満足の作品でした。特にタイムループ、同じ時間を繰り返すという話は日本のゲームや小説、アニメなどでも多く見てきたのでいろいろ思い出してしまいました。
なお、以下、遠慮なくネタバレするので、映画の内容に触れたくない人は読まないようにしてください。



かなり古い作品で、宇宙人の女の子が冴えない学生と同棲するという今ならば定番、当時としては画期的なストーリーの漫画、アニメがありました。それの映画版の一つの導入部では、学園祭の前日を永遠に繰り返すというものがありました。登場人物たちは翌日になると前日の記憶はなくなってしまうので同じ日を繰り返していることに気づかない点が、オール〜と大きく異なる点でした。本人たちに自覚がないので、ちょっとづつ違う学園祭前日を何度も繰り返すことになります。このループに気づいた人なら、二度目は悲劇、三度目は喜劇と言うが一生やらせておくわけにもいかんか、と思うのも無理からぬところでしょう。ただ、このお話しの場合は、同じ時間を繰り返しているわけではないので「タイムループ」ものに分類するわけにはいかないでしょうね、だっちゃ



他の例だと、田舎に転校してきた主人公が連続惨殺事件に巻き込まれたり、巻き起こしたりするというのがありました。私はグロいのがダメなのでホラーが苦手だし、考えるのが苦手なので推理モノも嫌いなのですが、伝記物やタイムループは好きなので我慢して見た記憶があります。だいたいダム建設を巡る村人たちの対立っていったいいつの時代の話なんだよと思ってたら、時代背景がだいぶ昔なことに後から気づいたりと、あまり話についていけてなかったのですが、面白かったことだけはよく憶えています。



他にもいろいろ思い浮かぶ作品はあるのですが、オール〜を観ていて非常に似ている、近いなと思った作品がありました。戦場に行くことをあれだけ怖がっていたケイジ役のトム・クルーズが死を繰り返すことで別人に生まれ変わること。ミリタリー兵器を使いこなす様子。そしてリタと行動を共にする限りリタの死が避けられないと知った後、もう誰にも頼らない誰に分かってもらう必要もないと言わんばかりに、たった一人で敵のボスの待つダムに乗り込みます。別にトム・クルーズ赤いメガネをかけていないし、おさげでもないですが、愛する人を助けるために孤独な戦いに身を捧げるあたり、よく似ている気がしました。同じ時間を繰り返している自分は相手の女性のことをよく知っているのにも関わらず、相手の女性にとってはいつも初対面というのも共通しています。それに悪の宇宙生物という点でも共通しています。でも、オール〜の宇宙生物は野獣っぽいので、間違っても契約を迫ってくるようなことはしないでしょうね。そもそも言葉が話せそうにないし。



これをきっかけに、日本の小説や漫画がハリウッド映画化される流れができると嬉しいかもです。