耐震偽装問題

きっこのブログ: 藤田社長からの続報

最近、耐震偽装問題はテレビでほとんど放送されなくなったが、知らない間に政府/メディアによる隠蔽工作が行われていたようだ。
もともと耐震偽装の問題は「日本で建設されているマンションなどは法律や検査システムの不備で耐震強度が不十分な可能性ある」ということだったはずだ。
当時の武部幹事長の発言の通りだと思う。

「悪者探しに終始すると、マンション業界つぶれますよ、ばたばたと。不動産業界も参ってきますよ。景気がこれでおかしくなるほどの大きな問題です」

どうも武部さんはマンション業界がばたばたとつぶれることは大問題だと思っているようですが、地震でマンションが倒れることは気にしてないように見えるのが心配ですが、大問題と認識している点は正しいと思います。(その後、武部さんは「(強度偽装の判明は)氷山の一角ではないか。不安が広がっており、(発言は)放置していたら大変だという意味で、業界寄りなど、とんでもない」訂正されています。)
しかし、未だにマンション業界はつぶれていません。これは悪者探しをしなかったためでしょうか?
その後、イーホームズがどうなったかというと、以下の通り。

イーホームズ - Wikipedia

もともと耐震偽装問題は、イーホームズ社長の藤田社長の告発が発端だった訳ですが、

2005年11月 イーホームズ:構造計算書偽造問題を国土交通省に対して公表
2006年 建築基準法や建設業法、建築士法の不備が正され法律改正
  イーホームズ:公表により信用失墜。業績低迷。
2006年4月20日 イーホームズ:2700万円の架空増資疑惑
2006年4月26日 イーホームズ:藤田社長ら幹部が架空増資容疑で逮捕
2006年5月29日 イーホームズ:確認検査機関としての国指定を取り消される
2006年10月18日 イーホームズ架空増資容疑 藤田社長に有罪判決

以前の牛肉偽装事件の時もそうでしたが、問題を告発した人間は罰せられたり非難されるというのが(今の)日本社会のようです。
もちろん架空増資という罪を犯したならそれは償わなければなりませんが、メディアは「耐震偽装問題で有罪」というようなタイトルで報道しています。これって問題を本質をすり替えることになりませんか。
で、きっこのブログでは藤田社長が 建築中のマンション「エグゼプリュート大師駅前」 の耐震偽装問題について役所が相手にしてくれないので、直接、首相官邸に届ける課程が書かれています。
それについてのテレビ報道がYouTubeにありました。
・安倍首相に直訴しようと藤田東吾被告が首相官邸

・安倍首相に直訴しようと藤田東吾被告が首相官邸に2

・安倍首相に直訴しようと藤田東吾被告が首相官邸に3

上記ニュースの中で「エグゼプリュート大師駅前」 に問題はなく藤田社長の主張は事実無根との内容が報道されていますが、「エグゼプリュート大師駅前」 の販売元のホームページには以下のように掲載されており、今は販売が中止されています。

FUJIMITSU CONSTRUCTION
このウェブ魚拓

10月19日から某ブログに掲載されている弊社の構造に対する中傷は事実無根でございます。

弊社と致しまして、この状況を重く受け止め、川崎市の建築審査課に認可されているものの、構造計算につきまして、再度第三者機関に調査依頼をしているところでございます。その間、販売については中止させていただきます。

某ブログの内容は事実無根と言いながら、「この状況を重く受け止め」再調査を依頼するというのは、矛盾してませんか。マンションの構造計算に自信があるのか無いのかよく分かりません。

低気温のエクスタシーbyはなゆー: 藤田氏が名指しした「エグゼプリュート大師駅前」が突然販売中止!
こちらのエントリーから「エグゼプリュート大師駅前」の構造計算書を見ることができますが、

「6ページの表 住居用の積載荷重 地震用が300N/㎡(一般の居室は通常600)となっているが、一般居室で低減してしまって良いのか?600で計算すると大地震時の検討でアウトになるから、わざと小さい値を入れていると勘ぐられても仕方ないのではないか?」

建築基準法施行令の第85条(積載荷重)には《住宅の居室・住宅以外の建築物における寝室又は病室の地震力を計算する場合:600(N/m^2)》とあるが、この構造計算書9/20枚目の地震用の数字は300と記されている。これはまずいだろう」

というコメントもあり、問題が有るようにも見えます。ただ、シロウトああだこうだ言ってもはっきりしないのでやはり、プロの目で判断して欲しいです。少なくともプロのイーホームズは「問題あり」と言っているわけですし。


それにしても、耐震偽装問題はイーホームズ姉歯物件だけの問題として片付けられてしまうのでしょうか。
今回の事件発覚時に武部幹事長は「氷山の一角」と言っていましたが、この氷山の一角だけを「処分」して氷山の本体は何も手を付けないのでしょうか。これからマンションを購入される方は、自分の目で構造計算書を確認した方がよいかも知れません。