AppleはWindowsプリインストールモデルを販売すべき


元麻布春男の週刊PCホットライン−Boot Campを公開したAppleの思惑

たとえば、Mac OS X 10.5の正式リリース時(Boot Campの正式リリース時、ということでもある)に、Apple自身が行なうことはできないとしても、販売店レベルでIntel Macに対するWindows XPのプリインストールサービスを実施する、といった工夫があれば、Macの販売台数を増やすことができるハズだ。


本当にAppleWindows XPのプリインストールモデルを出荷できないのだろうか。
もし、BTO出荷でも良いので実現できれば、H/WとしてもMACのシェアはすぐに10%程度になると思うのだが。
MAC OSのシェアは2%程度だそうなので、H/Wも同じなのでしょう。)


Appleの特徴は、やはりデザインを柱とするブランドだと思う。
言い尽くされている話だが、最近のPCはコモディティ化が進み、各PCメーカーは差別化に苦慮している現状がある。
その苦心の結果が、AV(オーディオ/ビジュアル)への対応であったり、ハイビジョン対応であったりするが、ことごとくMicrosoftに機能も吸収され結局コモディティ化されてしまう。


最近、PC売り場で思うのは、子供のときにTVでやっていた特撮モノ「ゴレンジャー」です。
ゴレンジャーに変身すれば、顔が見えなくなるので、誰が中に入っているのか分からなくなります。
必要なのは予め決められた動きをする誰かです。
PC業界なら、配役やストーリーを決めているのがMicrosoftで、衣装を着て一生懸命動き回っているのが、各PCメーカーです。
表に見えているMicrosoftがいなくなっては困りますが、PCメーカーは変わりがいくらでもいるので、激しい競争にさらされることになります。
他の例えとしては、「鵜飼いと鵜」でしょうか。


そんなPC業界において異色を放っているのが、Appleなのですが、そのシェアも2%と風前の灯といった感じです。
すでにPCを買いそうなユーザーにはPCは行き渡った感じがあるので、これからのPC購入者はすでにPCも持っているユーザーになります。
98%のWindowsユーザーがデザインが良いからといってMacに乗り換えるでしょうか?
PCは安くなりましたが、それでも10万円程度はします。
もしかしたら使い物にならないかもしれないMacを購入するとは思えません。
では、どうすればよいか?
その答えが、Windowsのプリインストールモデルです。
すでにWindowsがインストールしてあれば、既存のWindowsユーザーも安心して購入できます。
Windowsが動くのであれば、追加でMAC OSXを使ってみるユーザーもいるでしょう。


PC売り場で、NECSONYに並んでAppleが展示してあれば、多少価格が高くてもiTunesがプリインストールされたAppleWindows版を購入する人が多いと思うんですよね。
(おまけで、MAC OSXをつけてもいいかもしれません。)
もちろん、嫌いな人は嫌いなんでしょうけど。


【携帯オーディオ】機種別ランキング(06.3.27−4.2)


携帯音楽プレーヤー市場で起きたことが、PC市場で起きない理由はどこにもない。
もちろん、携帯音楽プレーヤーとPCは違うが、共通するポイントも多いと思う。
iPodの優れた点である、デザインや使いやすさ(H/WとS/Wの連携)、サービスはそのままPCでの重要なポイントだと思う。
このiPodの成功もWindows対応という英断がなければ、けっして実現しなかったに違いない。
PCでもOSの違いを乗り越えて、優れたMac製品をWindowsユーザーに提供して欲しいと思う。


Hardcoded−我々は、かつて国内で圧倒的なシェアを誇った PC メーカが、奈落の底へと落ちていくところを目撃しているのかもしれない


その時には、ブランド品のAppleと安価なPCに挟まれた国内PCメーカーは撤退を余儀なくされるのかもしれません。