なぜMACを使うのか

この前、MAC上でWindowsをエミュレーションするParallelsのエントリーを書きましたが、たぶん、Windowsユーザの方は「Windowsを使いたいのに、なぜMACなんか使うの?」と思ったのではないでしょうか。

たぶん、この疑問には、私が2年前にMACを買った理由と、MACを使ってみた感想が一つの答えになるのではないかと思います。

MACを買った理由

1.Windowsは徐々に遅くなる
その頃、DELLのノートPCを使っていたのですが、買った当初はそこそこ使えたのですが、徐々に遅くなっていくのが実感できました。別にこのノートPCに限りませんがWindowsは使っているとHDDへのアクセスが増えて遅くなっていくように感じます。デフラグで若干改善しますが解決はしません。たぶん、OSの再インストールで元に戻るのは分かっていましたが、もう、うんざりでした。

2.ウィルスとウィルス対策ソフト
自分がウィルスに感染するのは嫌ですが、自分が原因でウィルスをばらまくのはもっと嫌です。その為、ウィルス対策ソフトは欠かせません。しかし、ウィルス対策ソフトを入れるとPCが遅くなる気がしますし、ちょこちょこ現れてアップデートやスキャンを始めるのは正直うっとうしいです。

3.選択肢が欲しい
最近はMACを売っている光景も増えましたが、昔はPCと言えばWindowsでした。(今もそうかも知れません。)いろんなメーカーからいろんなPCが発売されていましたが、GUIはどれも同じです。ユーザーにとって一番身近で長く接するのはGUIだと思いますが、それがどのPCを選んでも同じです。もちろん、それが良いという人もいるのでしょうけど。

4.Linuxは面倒
Linuxも一時、使っていた時期もありましたが、日本語対応が不十分であったり、何かやろうとすると苦労することが多々あったので、辞めてしまいました。(今はもっと使いやすくなっているんでしょうけど。)

5.MACは高くない
以前からMACは値段が高いと思っていたのですが、実際に見てみると1GHz程度のノートタイプ(iBook)で10万円からと拍子抜けするほど安いことが分かりました。(この時、PowerPCの1GhzとIntelの1GHzとどっちが早いのか悩んだのを憶えています。)

6.MACでのMSメッセンジャーが使える
当時、MSメッセンジャーを使っていたので、MAC版のMSメッセンジャーがあったのは助かりました。MACIEがあったのも気持ち的には楽でした。(当時はまだ、IEでしか見られないサイトが結構あったので。)

7.MACUnix
MACUnix系のOSと聞いていたので、ターミナルソフトを起動。本当にシェルが動いているようでした。そこで、"ps -Al"と打ち込んで動いているプロセスを確認し納得。大学で初めてUnixを使ってから、何となくUnixを信頼していたので、この時、MACの購入を決めたような気がします。

MAC購入後の感想

1.レジュームが便利
iBookはふたを閉じると自動的にスリープモード/レジューム状態になるのですが、これが非常に便利でした。スリープさせておけばフタを開けるだけでPCが使えるのです。Windowsでもできそうですが、Windowsは時々再起動してやらないと調子が悪くなるので何度もできません。

2.梱包がきれい
iPodを購入した方なら分かると思いますが、Appleの製品は梱包にかなり気を遣っているように思います。だからといって過剰包装という訳ではありませんし。また、ごちゃごちゃとしたチラシ/広告の類もなく、邪魔な広告ソフトも入っていません。

3.標準IMEソフト「ことえり」がダメ
標準で入っている日本語変換ソフト「ことえり」は使いにくいです。今はATOKを使っています。

4.スピーカーが良い
今時はノートPCでも普通ステレオスピーカーが付いていますが、それでも音はかなり良い方だと思います。別に普段、MACで音楽は聞きませんが、動画再生などで安っぽい音が流れて興ざめというのがありません。

5.マウスがダメ
Appleのマウスはデザインは良いのですが使い勝手はイマイチです。スクロールボールはすぐに壊れましたし。MSの無線タイプが使いやすいと思います。

6.PDFが標準搭載
Windowsを使っていた時はフリーのPDFソフトを使っていたので、同じようにMAC用のフリーのPDFソフトを探したのですが見つからず。PDFを使うにはアクロバットを買わないとダメなのかと思ったのですが、その後、標準でPDF印刷できることが分かりました。

7.ドット抜け
液晶の真ん中当たりにドット抜けがあるのに気づいたとき、結構、ショックでした。

8.良い意味で普通のOS
MAC用のFirefoxもありますしウェブやメールが主な使用目的なら、WindowsからMACに乗り換えても何も問題ないと思います。以前、テレビCMでMACはインターネット接続が簡単とか宣伝していましたがそんなにWindowsと違うとは思いません。アプリケーションを使いやすい環境を提供する良いOSだと思います。

9.ソフトのインストールが簡単[2007.03.07]
全てのソフトというわけではありませんが、例えばFirefoxのインストールは1ファイルのドラッグ&ドロップで完了です。Windowsに慣れていたときは余りにも単純すぎで逆にとまどってしまいました。ただ、1ファイルと言っても見かけ上、1ファイルに見えているだけで実際には複数ファイルの様のです。(Windowsフリーソフトでも圧縮ファイルを解凍して中身をコピーして使うものがありますが、そういうのは全く感じが違います。)なお、アンインストールはコピーした1ファイルを削除するだけです。

その他

1.MAC OSは1種類
MACのOSは1種類で価格も1万5千円程度です。Windowsは、XPの時はHomeとProfessionalの2種類、Vistaではもっと細かく分かれていて、価格も高く、ユーザーに分かり難くなっていると思います。Vistaの場合、例えば、HomeからUltimateにアップグレードすることはできるのでしょうか。(間違ってHomeを買った人はどうなる?)

2.脆弱性
個人的な考えですが、WindowsMACでどちらが脆弱性が多いかを比較したら、たぶん、MACの方が脆弱だと思います。それでもたぶんMACを使う方が安全でしょう。それはMAC用のウィルスがほとんど存在しないから。Windowsを使う環境が風邪が流行っているときに満員電車に乗る様なものなら、MACは無菌室にいる状態だと思います。もちろん、いつまでもこの状態が続くとは思いませんが。

結局

結局の所、WindowsからMACに移ったのはWindowsが嫌だったからだと思います。MACを使ってからは、たいした不満もなく使い続けていますが、よりよいOS(例えば、Google OSとか)が出たらそれに乗り換えると思います。所詮OSはアプリケーションを使うための環境でしかないわけですし。