転換点


ITmedia D LifeStyle:デジタル分 野総なめ――「2005年デジタルトップ10」

麻倉氏: iPodは、今さら言うことのないほどの大ヒット商品ですね。操作性の高さには以前から定評がありましたが、最近のiPodは音質も良くなってきています。ただし私は、記録メディアのトレンドを雄弁に語ったという意味で、iPod nanoを選びました。

 この製品は、フラッシュメモリを採用しながら、4Gバイトという大容量を手に入れています。時を同じくして、松下電器産業がプロ用ビデオカメラのメディアにシリコンメモリ(SDメモリーカード)を使ったメモリーカードカメラレコーダーをリリースする、といった流れも出てきました。従来はHDDしかできなかった分野が、シリコンメモリで可能になったのです。このように既存メディアの枠を超えたという意味で、iPod nanoの登場意義は大きいですね。


4年前の日経エレクトロニクスの記事。
決戦前夜, HDD 対 不揮発性メモリ

これまで遠い未来の夢物語と思われていた不揮発性メモリによるハード・ディスク装置(HDD)の置き換えが,にわかに現実味を帯びてきた。フラッシュEEPROMの1Mバイト当たりの価格は急速に下がり続け,3年〜5年以内に10Gバイトを1万円で実現できそうな勢いだ。対するHDDは,猛烈な低価格化を推し進めることで応戦する。


4年前に「2005年前後にフラッシュメモリで10GBを1万円で実現」と予言しているが今年か来年ぐらいにはこの予言が当たりそうな感じがする。
少なくとも携帯音楽プレーヤーに関して言えば、遠い未来の夢物語のはずのHDD→フラッシュメモリ置き換えがiPod nanoで実現されている。(これはAppleによるフラッシュメモリの大量購入が大きいのだろうけど。)


Appleには今年も期待を上回るサプライズを期待したい。