日本と米国との書籍の価格差


音楽配信メモ−音楽CDの再販制度は崩壊するか?

日本の場合世界でももっとも高水準の価格の音楽CDと違って、書籍に関しては世界でもかなり安い部類だからねぇ。

日本の書籍が安いというのは本当だろうか。

とりあえず、アメリカと比較してみる。

ソラリスの陽のもとに

この前買ったポーランドのSF作家スタニスワフ・レムの代表作。
原語がポーランド語なので日本/米国共に翻訳書。


<日本>
ソラリス(ハードカバー) 価格:¥2,520 (税込)

ソラリスの陽のもとに 価格: ¥840 (税込)

<米国>
Solaris (Paperback) Price: $10.01 (約¥1,101)


1ドル=110円で換算。
amazonで見る限り米国には文庫本というものは存在しないようです。
日本のように再販制度が無いので、小売店で自由に値下げできるので、必要ないのかもしれません。
こうして、並べてみると日本のハードカバーの価格の高さが異常に見えます。
やはり、いったいこの値段の価値は何なのだろうと考えてしまいます。
ただ、文庫本は米国より2割以上安いのは良いとは思うのですが。
日本の出版社の場合、ハードカバーの販売で利益を確定させて、単行本でプラスαの利益を出そうとしているんでしょう。
日本/米国、どちらのやり方が著作者/出版社/消費者にとって良いのか、よく分かりません。
この本はマイナーかつかなり昔の本なので、最近話題の本でも比べてみました。

ハリー・ポッターと謎のプリンス

<日本>
ハリー・ポッターと謎のプリンス ハリー・ポッターシリーズ第六巻 上下巻2冊セット (6)
価格:¥3,990 (税込)

<米国>
Harry Potter and the Half-Blood Prince (Book 6) (Hardcover)
List Price: $29.99(約¥3,299)
Price: $17.99 (約¥1,979)


やはり実売価格で比べると、日本の価格は約2倍になってしまう。
ハリーポッターの場合文庫本はなく、携帯版というのが1冊あたり約1,000円で発売されているようです。
ただ、第6巻は上下巻なので携帯版でも2,000円程度になり、やはり日本の方が価格が高くなります。
翻訳費用がかかるのは分かるのですが、ハードカバーで2倍の価格付けしているのですから、廉価版を出版するなら米国よりも安く出版して欲しいものです。