「グーグル―Google」を買わなかった理由と「ウェブ進化論」を買った理由

まず、タイトルに"書評"とありますが、書評になっていません。
本のことを話題にしているので"書評"としています。


また、これを書こうと思ったのは、「ライトノベルを読まない理由」を見たのがきっかけです。

「グーグル―Google」を買わなかった理由

以前に「404 Blog Not Found」や「FIFTH EDITION」、「グーグル「革命」は正夢か悪夢か」を読んで気になっていたのと、「湯川鶴章のIT潮流」を聞いて、実際にGoogleで成功した中小企業の話しが書いてあるらしいと分かり興味を持っていた。
ただ、「池田信夫blog−グーグルという神話」というのもあり、正直、買うかどうか迷っていた。


連休中に半分買うつもりで本屋に行って、実物の本の目次を見て、どうすれば良いか分かりました。
Amazonに目次が掲載されています。

第1章 世界を震撼させた「破壊戦略」
第2章 小さな駐車場の「サーチエコノミー」
第3章 一本の針を探す「キーワード広告」
第4章 メッキ工場が見つけた「ロングテール
第5章 最大の価値基準となる「アテンション」
第6章 ネット社会に出現した「巨大な権力」

グーグル「革命」は正夢か悪夢か」で著者が自ら語られているように

私がこの『グーグル Google――既存のビジネスを破壊する』で描こうとしたのは、そうした地方の物語である。地方のさえない(と思われていた)零細企業と、グーグルという世界最先端のインターネット企業がどう結びついているのか。そこにある「本質的変化」を描き出そうと考えたのだ。

ポイントは第2章の駐車場の話と第4章のメッキ工場の話であり、池田信夫さんが言われた通り第1〜6章まで30分程度で読めるので、第2章と第4章だけならパラパラめくれば概要は分かる。
残りは読んでいないが、ブログを読んだり書いたりしている人なら大体知っている話のように思える。
そういう訳で、結局買うのを止めてしまった。
自分の感想としては「池田信夫blog−グーグルという神話」の内容が一番適切のように思われるのだが、Amazonの書評では多くの星が並んでいるレビューが多く納得できない。


この本はネットのことをほとんど何も知らない人向けに書かれたのだろうか。
そうだとしたら、余りにもGoogleを得体の知れないモノと表現しすぎているように感じる。
なぜ、「神」とか「司祭」とかが出てくるのか分からない。
意味も無く人を混乱させようとしているようにも思えてくる。
人の興味を引くためにワザとセンセンーショナルな表現を使うのが、ジャーナリストなのだろうか。


ウェブ進化論」を買った理由

上記で「グーグル−Google」は書いてある内容のほとんどは知っているので買わなかったと書いたが、「ウェブ進化論」の場合はその内容のほとんどが梅田さんのブログ等に掲載されている。


つまり、私は梅田さんの記事はだいたい読んでいるので本の内容はほぼ知っているいるはずなので、内容を知るために本を買う必要は全く無い。
それでもなぜ本を買ったかというと、この著者が今のネットの状況を語ることで未来の社会の有り様を探ろうとしているように感じ、著者と同じものを見ようとしたら、本を最初から最後まで通して読むのが適切に思えたからです。
知りたかったのは本に書かれている知識ではなく、行間にある著者の思想だったように思います。

<追記:2006.05.22>

音極道茶室: 全てのWEBエンジニアはいま「産業革命前夜」のイギリスにいる

お父さん方やお母さん方へのメッセージの様でいて、実は梅田さんが気にかけているのはその「息子や娘の行く末」なんである。「理解できないとしても、彼らの邪魔だけはしないでね」という(笑)。


私はこの本を帰省先の実家で読んだ。PCもネットも無い環境だった。だからこそ最後までキッチリ読了出来たのだと思う。そうでなければいてもたってもいられず読書を中断してPCの電源を入れていた事だろう。読んでる途中何度かそういう衝動に駆られた。年甲斐も無く熱いものが込み上げてきた。テラハズカシス。

自分ではうまく言葉にできなかったことを上記の記事で明確に表現していた。
WEB進化論、全体を通じて感じていたのは、この強い想いだったのかと改めて実感した。