デジタルとアナログ

昨日、労働の対価として賃金を貰うことは、労働の成果を数値に置き換えることに等しいと書いた。
この数値化するということに、非常に嫌悪感を感じるのだが、その理由が分かった気がする。


例えば、テレビゲームでHPというのがあるが、あれはキャラクタの体力を表していて体力がなくなると死んでしまう。
大概、回復アイテムがありそれを取ると体力が回復する。
最近のゲームは性能が上がりキャラクタの見た目はとてもリアルになってきたが、HPのシステムは基本的に変わらないから、ダメージを受ければ単純に体力が減るだけである。
現実の世界では、殴られたり怪我をしたら痛いし、病気になれば苦しいし、その苦しさを数値で表すことはできない。
当然、皆、ゲームだからと割り切ってHPというシステムを理解している。


痛みや苦しみを数値化できないのと同様に、労働の成果や価値を数値化することもできない。
できないはずなのに、お金というシステムは数値化を強要する。
この現実の世界はアナログな世界であり、数字で割り切ることは絶対にできないのに、お金は数値化、すなわりデジタル化を推し進める。


そのことに、非常に違和感を感じる。