PC業界の40〜50年先を予想するって、それは予言者では?
外部には一切計画を明かさず、決してその“素振り”は見せないものの、「ジョブズ氏は40〜50年という長期に渡る事業計画を持っており、現在のAppleはその計画に沿って順調に運営されている」と福田氏は話す。
1996年頃に計画を立案したとして、50年後は2046年。このレベルだと最早「長期レンジの計画」どころではなく、予言者の域に達している気がする。更に「計画に沿って順調に運営されている」ときた。ちなみに近未来SFの甲殻機動隊の世界設定は2030年。40〜50年後という未来には、第四次世界大戦が勃発したり全身サイボーグの人間が現れるかもしれない(と思わせるだけの)という可能性がある。Appleが長期的視野で製品を計画しているのは確かだろうが、50年先までの事業計画というのはブラフだろう。だいたい、GoogleやYouTubeの登場による影響なんてその計画には無いだろうし。
なお、記事自体はなかなか興味深かった。AppleがSonyのVaioの戦略を参考にしたという話も新鮮だったし、独自OSとソフトウェアの高い技術力を持つAppleが真似をされたSonyよりも優れた製品を提供しているように見えるのは、なかなか示唆に富んでいる。Sonyを含めてPCメーカーのバンドルソフトはいかにも「おまけ」という感じで中途半端な気がする。そもそも、「○○Lite」という廉価版ソフトも多い。Appleは完全に製品版を添付しているところが一線を画している。
ところで、ジョブズ氏が復帰したAppleは余りにも順調すぎる気もする。もしかしたら、誰も知らない秘密があるのかも知れない。Appleのスティーブ・ジョブズ氏は若い頃にヨガにハマッていてインドまで修行に行っていたそうだ。案外、本当に50年先までの(もしかしたらそれ以上の)綿密な事業計画があるのではないだろうか。ジョブズ氏は現代のノストラダムスなのかも知れない。まさかね。
- 作者: ジェフリー・S・ヤング,ウィリアム・L・サイモン,井口耕二
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2005/11/05
- メディア: 単行本
- 購入: 10人 クリック: 294回
- この商品を含むブログ (265件) を見る