YouTubeを使った新しいCMの試み

ITmedia News:YouTubeでアキバから世界に――NIKE iDの広告戦略

これを読んでいよいよネット適した新しいCMが始まったと思った。
従来のテレビCMのように番組の合間合間にCMを挟んで無理矢理、視聴者にCMを押しつけるのではなく、コンテンツとCMが一体となった番組。
もちろん今のテレビ番組にも同じ様なコンテンツはあるが、ネットで展開する場合別の意味合いが出てくる。
まず、ショバ代がいらない。
詳しくは知らないがテレビでCMを流したり番組を流すには、番組やCMの制作費以前にショバ代を取られる。それも大金を。YouTubeはそれがいらない。
だから、コンテンツに注力できる。
また、YouTubeからダイレクトにサイトへ接続できる。
これは、コンテンツ作成者(スポンサー)にとっても視聴者にとっても望ましい。
さらに記事の最後の方には「この動画のパロディーを、世界中の人が作ってくれることも期待している。」と書いてある。
よくCMの効果に関して聞く話で、CMを1回だけ観ても記憶には残らず○回以上観ないと効果がないというのがあるが、そんなのよりも面白い動画のパロディーをいくつか観た方が印象が残るだろう。(これから誰かが研究するのかも知れないが。)


できれば、このNIKEの試みが大成功し「効果的な宣伝」のロールモデルとなって欲しい。
そうすれば、「日本の著作権関係23団体・事業者の要請で、YouTubeが約3万の著作権侵害ファイルを削除」のようなことが如何に愚かで不毛なことかわかるはずだ。
このNIKEの宣伝が成功すれば他社も同じ様な手法で参入してきて成功したり失敗したりするだろうし、その試行錯誤の結果としてネット上のコンテンツの質が高まっていくだろう。それらの中には驚くようなヒット商品もでるかも知れない。そうやってテレビからネットへ広告費が移っていく。
ただ、どのくらいのペースなのかが分からない。本当に徐々に徐々に少しずつなのか、ある閾値を超えると大きく移るのか。とにかくそうして、テレビ業界の地盤沈下が進んでいく。
テレビ番組はスポンサーが離れていくので、将に目に見えて衰退していくのが分かると思う。もともとテレビ業界は放送法に守られてバブル状態なのだから、そのバブルが弾けるだけなのだろうが。


ITmedia News:YouTubeの利用者、米で急減 日本でも横ばいに

YouTubeのアクセス数が下がったことがニュースになっていたが、第2、第3のNIKEが出てくれば、また急激にアクセス数が伸び出すのではないか。YouTubeにはぜひとも「21世紀のテレビ塔」になってもらいたい。