米国で高評価なEndless Ocean（邦題：フォーエバーブルー）

先月の１月２０日に米国でEndless Ocean（邦題：フォーエバーブルー）が発売されましたが、VG Chartsによると３週連続で２万弱の販売数を維持し、米国Amazonのコメント欄にも高く評価するコメントがつけられています。

以下がVG Chartsによる日本版のフォーエバーブルー（黄土色）と米国版Endless Ocean（紺色）の販売数比較です。Endless Oceanはフォーエバーブルーが半年以上かけて販売した8万本にあと数週間で追いつきそうな勢いで売れています。

AmazonランキングでもWii全体で１７位、Adventureカテゴリで３位に入っています。
また、米国Amazonのコメントでも多くの高評価なコメントが上がっています。

高評価のコメントの中から「８６人中８４人が参考になったというレビュー」というのを翻訳してみます。（中学以下の英語力しかないため、翻訳に間違い等ありましたら、コメントで修正文を教えていただけるとありがたいです。）

86人中、84人の方が、｢このレビューが参考になった｣と投票しています。
★★★★☆　豊かで美しい、楽しい、快い　 2008/1/23
By P. Oski

私は魚について学ぶのが好きな７才になる私の息子のためにこのゲームを買ったのですが、アクションゲーム好きな１２才の息子もこのゲームを気に入っています。このゲームはいくつかの決められた目標がありますが、本質的には探検タイプのゲームです（訳者：目標に辿り着くまでの過程を楽しむゲーム？）。あなたは何かを失ったり死んだりすることはないと私は断言できます。あなたは泳いでいる間のほとんどの時間を、穏やかなニューエイジミュージック聞きながら、様々な海の生き物を見つけたり、交流したりして過ごすでしょう。小さい方の息子はその音楽は嫌いなのですが、自分のMP3をSDカードに保存して（訳者注：このゲームはSDカードに保存したMP3をBGMとして選択できます。）、それを聞きながら遊んでいます。まず、７才の息子はたくさんの読書の経験があったので、７才がこのゲームの限界です。それより小さな子供は早熟で読むのが上手か、あなたが手助けしてあげる必要があります。

これはアクションゲームではありません。しかし、情報や標本、それらの写真を集めたり、イルカと友達になれます。時々、ツアー客を案内して潜水したり、泳げないかわいい海洋生物学者と会話したりします。ミッション（通常、ダイブボートのコンソール上にe-mailで届けられる。）はこのゲームにいくつかの構成を与えますが、それらはのんびりした時間制限のないものなので、あなたは気ままなペースで探検ができます。

ゲームの操作は簡単です。必要なのはWiiリモコンだけで、グラフィックも良いです。とまどうことはないでしょう。海底環境と照明/水の効果はよくレンダリングされています。そして、海中生物はかなり詳細です。クジラとエイはおそらく"Wow!"要素を提示するでしょうし、海洋世界は広大に見えます。

結局、ひとつの経験として、このゲームを強く奨めたい。リラックスしているし、水生生物に興味を持っている人なら誰でも好奇心をそそるでしょう。暴力や熱狂的な漫画アクションからの望ましい変化です。そして教育的です。私は自分の子供達が、私たちの惑星の驚きや、闘争と暴力ではなく協力と共存の中でのそれらに焦点が当たっていることを讃える仮想世界で時間を過ごすことを好みます。常にチャレンジすることやノンストップなアクションが好きな人には、ちょっと遅く感じるかも知れません。

Mellow, interesting, pretty.

半年前、YouTubeに上がっていたフォーエバーブルーに対するコメントは以下のようなコンセプトを疑問視するようなものが多かったので、この高評価は意外でした。
http://youtube.com/watch?v=1-wl1aCxm_U

• 「かっこいいけど、どうやったら勝てるんだろう。」(It looks cool, but how do you win...)
• 「見た目はすごいけど、、、ゲームの目的は何？？？」(lOOKS AMAZING....but wat is the objective of the game?!?!?!?!?!?!?!?)
• 「見た感じ凄いけど、どうすればいいの？」(look absolutely great but what do you do?)

米国Amazonの唯一の否定的なコメント、星２つ評価の方もありますが、従来ゲームとの違いだけでなく、「海は安全」という誤解を与える点を問題視しています。

57人中、12人の方が、｢このレビューが参考になった｣と投票しています。
★★☆☆☆　永遠の退屈　2008/2/7
By R. Davis

私はどこからこの"ゲーム"が始まるのか分かりません。これは本当のゲームでさえなく、ただ泳ぎ回って海の生き物と交流します。死ぬことも狩りもできないし、レベルアップもない、空気を使い果たすことすらない。海中生物を見つけて、なでたり、つついたり、餌を与えたり、退屈なだけ。ホホジロザメもいるが、はっはは、私にもなでさせてくれ。おい、Stingray、私も彼をなでられるよ。これはSteve Irwinにとって良い解決策になる。OK、これは悪いことだ。私はSteveをとても寂しく思う。私は彼もこのゲームを憎むと思う。

http://www.amazon.com/review/RL8OJ26RSCWOM/ref=cm_cr_rdp_perm

ここで、Stingrayは「海底大戦争 スティングレイ」のことだと思われます。番組の内容は分かりませんが、文脈から想像するとホホジロサメに襲われるシーンがあったのではないかと思われます。また、Steve Irwinはクロコダイルハンターと呼ばれる有名人とのこと。自分はあまり知らなかったのですが、アカエイに刺されて亡くなったそうです。

なお、米国と日本のコメントの特徴的な違いとして、ゲームプラットフォームへの言及がありました。米国AmazonのコメントにはPS3もXboxさえでてきませんが、日本Amazonではいくらでも見つかります。もし、このゲームがマルチプラットフォームならば、各ゲーム機での違いが議論されることは普通だと思います。しかし、実際にはWii専用ソフトなのですから、Wii以外のゲーム機について議論する理由がありません。

有名なスティーブ・ジョブズ氏のスタンフォード大学での講演で「ホール・アース・カタログ」が紹介されます。ジョブズ氏曰く「ペーパーバック版グーグル」というものです。子供は大人と比べると知識は少ないし要領も悪いかも知れませんが、大人の何倍もの好奇心と熱意（やる気）を持っているような気がします。その時、その子供にとって適切な情報源を与えてやれれば、その子供は大きく成長できるのではないでしょうか。ジョブズ氏にとっては「ホール・アース・カタログ」であったものが、別の子供にとっては「フォーエバーブルー」(Endless Ocean)であるかも知れません。

フォーエバーブルー - Wii