Googleは擬似タイムマシンを作ろうとしているのかも

先日、日本でもグーグルマップのストリートビューが開始され、話題になっている。自分が見た限り、ほとんどが面白い画像のまとめだったり、盗撮、プライバシーの侵害だと批判するもだった。
今まで誰もしたことのない新しいことを始めるときは、こういうネガティブな反応が真っ先に起きるのかも知れない。

多くの人がネガティブな反応をする理由は恐らく何のためのこんな事をしているかが分からないからだと思う。要は不安なんだと思う。この不安を打ち消すようなメリットがあれば、批判も収まっていくと思う。たとえば、始めていく土地は地図ではよく感覚が分からず迷いやすいが(自分が方向音痴なだけかも)、ストリートビューはその手助けになると思う。

もう一つ、ストリートビューの可能性として考えているのは、この機能は将来、擬似的なタイムマシンのように使えるのではないかと言うこと。もしストリートビューの撮影を同じ地点で定期的に更新(例えば1年単位とか)するのであれば、10年後には1年毎のスナップショットが得られることになる。例えば、関東大震災の様な大地震が起きて街の風景が変わったとしても、ストリートビューに時間指定の機能があれば、昔の町並みをリアルに再現することができる。大地震でなくても再開発であったり、単なる時間の経過だけでも街並みはいくらでも変わる。ストリートビューは昔の街の記憶を保存しておける可能性があると思う。

もちろん、単に保存するだけで公開しなければプライバシー問題は起きないが、グーグルは情報を公開することで価値が生まれると考えているのだと思う。そして、公開時に数年前に撮影した画像が見られるようになっていたとすれば、今以上の批判が起きると思う。だから、慣れさせるという意味で、一部の地域から順にサービスを開始しているのだと思う。

早くサービスを始めなければ今ある街並みの記憶は急速に失われてしまうだろう。グーグルはもしかしたらそれを恐れているのかも知れない。