「映画のエンドロール、最後まで見る?」〜 やっぱり日本は変な国 〜

みんなで投票チャンネル』の世界共通アンケート結果が面白いことになっていました。題目の「映画のエンドロール、最後まで見る?」に対して「見る」「見ない」の二択で回答するだけの内容だったので回答時は特に何も期待していなかったのですが、その結果は全然予想していなかったものになりました。

全体の割合は

  • 見る:32.4%
  • 見ない:67.6%

と特に特徴はなかったのですが、国別の結果は以下のように日本だけが突出した割合になっていました。

日本以外の国の「見る」の割合は多くても30%強くらいなのに、日本は60%を超えているように見えます。ちなみに「見ない」の割合が多かった国は以下です。

「見る」が多かった順に並べると次のような結果でした。

1位:日本
2位:アメリ
3位:オーストラリア
4位:イギリス
5位:ニュージーランド
6位:フィンランド
7位:カナダ
8位:スウェーデン
9位:ギリシャ
10位:ベルギー
11位:ポルトガル
12位:デンマーク
13位:オーストリア
14位:ノルウェー
15位:ドイツ
16位:アイルランド
17位:ブラジル
18位:スペイン
19位:メキシコ
20位:フランス
21位:コロンビア
22位:パナマ
23位:スイス
24位:イタリア
25位:ルクセンブルク
26位:オランダ
27位:ペルー
28位:ベネズエラ
29位:グアテマラ

私はエンドロールを見ることが多いのですが(気に入った映画なら必ず。たとえばスターウォーズとか。)、エンドロールを見ないで帰る人の気持ちも分かります。エンドロールは関係者の名前がただ流れるだけですから見てもつまらないですし、本編を十分に楽しめたのならそれ以上映画館にいても仕方がない、退屈だと思っているのではないでしょうか。逆にエンドロールを見る理由を考えてみました。

  1. 作品に対する愛着
  2. 本編の余韻に浸るため
  3. 「おまけ」映像を期待して(例えば次回作のヒントとか)
  4. 好奇心
  5. エンドロールを見ないことは礼儀に反するから
  6. エンドロールも映画代金に含まれていると考えて

自分の場合は1〜5が当てはまると思います。このエントリを書いていて以前にも同じ様なエントリを書いたことを思い出しました。

デジモノに埋もれる日々」さんは、優れた作品を投稿する職人さんとネタやツールを提供する企業に加えて、作品を鑑賞する多数の鑑賞者(観戦者)の重要性について着目しています。曰く、観戦者がいなければ、無駄遣いできる才能と技術があってもそれを使う理由(モチベーション)がなくなると。

日本のどこにでもいる「才能の無駄遣い」 - うつせみ日記 (Utsusemi Nikki)

上記のエントリを書くきっかけになったはレースゲーム「Forza2」で日本人が描いた「痛車」が外国人たちの間で人気になっていたことでした。このゲーム内のオリジナルカーに限らずゲーム全般、アニメ、漫画などのいわゆるサブカル系と言われる日本文化は世界中で(一部の人たちに?)人気です。なぜ日本では、他の国にはない、見方によってはくだらなくて、価値のない、でもとても面白いものが生み出されるのか、ずっと不思議でした。そして「作品を鑑賞する多数の鑑賞者(観戦者)」という言葉がこの謎を解く鍵になるのではないかと考え、上記のエントリーを書きました。今回のWii投票の結果は日本人が世界でも稀な「特異な鑑賞者」であることを裏付けているように見えます。