小説より面白い現行世代のゲーム業界
以前からゲーム業界関係の話に興味があって、はてブや２ちゃんねるの記事を時々見ているのですが、なぜそういう話に興味を持ったのかを書いてみたいと思います。
前世代機の状況
初代プレイステーション(PS1)が登場して据置機の市場を席巻した後、2000年に満を持してPS2が登場しました。その前年の日経エレクトロニクスではPS2特集が組まれていました。
「次なるテクノロジ・ドライバに」
過去10年以上にわたってエレクトロニクス産業を支えていたパソコン。半導体や周辺機器などの技術開発を促進する「テクノロジ・ドライバ」としての役割を担ってきた。そのパソコンに代わるテクノロジ・ドライバとして，家庭用ゲーム機が浮上してきた。プレイステーション2の登場は，こうした時代の到来を象徴している。
http://techon.nikkeibp.co.jp/NE/1999/991004/991004ps2_i2.html
「テクノロジ・ドライバ」とは技術の発達を促進・牽引する製品のことです。引用元の絵を見てもらうと分かりやすいですが、1999年時点ですでにパソコンに対する性能向上のニーズは低くなってきていたので、より高性能なCPUやLSIを必要とする製品が求められていて、ゲーム機であるPS2がそういった製品として期待されていた訳です。
そうして発売されたPS2は、おそらく期待以上の成果を上げ、大成功と言ってもいい結果となりました。だからこそ、PS2と同じ路線でPS3が開発されたのだと思います。ただ、携帯機は任天堂のゲームボーイの独占状態だったこともあり、2003年の時点でハードウェアのシェアはPS2が過半数を占めていましたが、メーカー別のシェアでは任天堂がトップという状況でした。（参照）。
また、ネット関連ビジネスでの期待も当時は大きいものでした。
さまざまな娯楽関連コンテンツ／サービスに業務範囲を広げていく。さらに，「単なるECに止まらず，さまざまな情報を発信し，育む開放的なメディアとなること」を目指す。
PS2で注文し，セブン-イレブンで決済，プレイステーション・ドットコムが提携内容を発表
1999年当時、今ほどパソコンもインターネットも普及していなかったため、PS2がパソコンに抵抗のある「普通の人」とインターネットを結びつける架け橋になるような期待を持っていました。そして、多くの人の期待を一身に背負ったPS2はビジネス的には成功しPS2で叶えられなかった夢はPS3が引き継ぐことになりました。
現行世代機
夢と希望に満ちていた2000年頃から9年が経った今、当時はまったく想像していなかった状況になってしまいました。（以下のデータは「ゲームデータ博物館」さんより）
- 据置機 累計販売台数（国内）
W i i ：9,048,012台
PlayStation 3 ：4,265,969台
Ｘbox３６０ ：1,183,578台
- 携帯機 累計販売台数（国内）
Nintendo DS ：28,698,754台
PSP ：13,192,896台
どうしてこうなった？
勝ちハードと負けハードの違い
PS2と現行世代の据置機（Wii、PS3、X360）のソフトの販売数を比較した場合の顕著な違いは、任天堂以外のメーカーのミリオンタイトルの数です。PS2のミリオンタイトルは17本もあったのに現行世代では先日発売されたFF13の1本だけです。サードパーティがWii向けにタイトルを発売しても売れないという話もありますが、どこに出してもサードパーティのタイトルは売れていない訳です。携帯機であれば、DSで6本、PSPで3本のミリオンタイトルがありますが、DSのうち3本はドラクエ・FFのリメイクで過去のタイトルだのみ、PSPの3本はすべてモンハンという状況です。要はサードパーティにミリオン級の売れるタイトルがほとんどないんです。
対照的なのが任天堂です。Wiiのトップ10はすべて任天堂タイトルでどれもミリオンを超えていますし、DSに至っては22本がミリオン以上でそのうち500万本以上が4本もあります。
結局、売れるタイトルを用意出来なかったPS陣営、X360陣営と１社で多数のミリオン超えタイトルを揃えた任天堂とで、差がついただけのように見えます。
ソニーのゲーム部門の赤字
PS3はブルーレイ再生機として見た場合、非常にお得な製品のようです。嘘か本当か分かりませんが、逆ざやで本体を販売しているという噂もあります。ただ、ゲーム部門は赤字が続いているようです。ソニーの決算発表時、２ちゃんねるでは撤退話で盛り上がります。PS3とX360のマルチが進み、FF13も海外ではマルチになった今、据置機からだけなら撤退しても余り困る人は少ないかもしれません。
905 名前：名無しさん必死だな[sage] 投稿日：2009/09/27(日) 00:39:54 id:Kx38cyWA0
ソニーゲーム部門業績
ソニー借金ついに1兆円超え、どうなるPS3★7
1997年 売上 7225億円 営業利益 1169億円
1998年 売上 7838億円 営業利益 1365億円
1999年 売上 6547億円 営業利益 773億円 ポケステ発売,久夛良木社長就任
2000年 売上 6609億円 営業利益 -511億円 PS2,PSone発売
2001年 売上 10037億円 営業利益 829億円
2002年 売上 9550億円 営業利益 1127億円
2003年 売上 7802億円 営業利益 676億円 PSX発売
2004年 売上 7298億円 営業利益 432億円 PSP1000発売
2005年 売上 9586億円 営業利益 87億円
2006年 売上 10168億円 営業利益-2323億円 PS3発売
2007年 売上 12842億円 営業利益-1245億円 PSP2000発売
2008年 売上 10531億円 営業利益 -585億円 PSP3000発売
2009年1Q売上 1105億円 営業利益 -340億円
なお、ソニーはここ毎年、黒字化すると言い続けているようです。
331 名前: 名無しさん必死だな Mail: sage 投稿日: 2009/11/06(金) 20:28:30 ID: schyJsHc0
逃げ道も何もPS3はずっと↓こんなですよw2006年10月
世 界 最 下 位 PS3
ttp://it.nikkei.co.jp/pc/special/sonybattery.aspx?n=MMITaa001019102006
来期、ゲーム黒字化目指す
2007年5月
ttp://ascii.jp/elem/000/000/035/35098/index.html
ゲーム事業は2008年度には黒字化する予定
2008年5月
ttp://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-31785120080514
０９年３月期（今期）は黒字化できると思う
2008年10月
ttp://www.itmedia.co.jp/news/articles/0810/23/news116.html
為替インパクトで黒字化は厳しい状況
2009年9月
ttp://jp.reuters.com/article/technologyNews/idJPJAPAN-11636420090924
できれば来年度にも黒字化したい
ヒットタイトルを生めないサードパーティの今後
据置機と携帯機で強力なプラットフォームを持っているだけでなく、優れたソフト開発力をも備えている任天堂は、たとえサードパーティがいなくてもやっていけるでしょう。そして、そもそもゲームというものは生活必需品ではないので、なくなったとしても困る人はいません（楽しみが減る人はいるでしょうけど）。そういう現状認識を持った上でヒットタイトルを生み出せないサードパーティがどうしようとしているかについて、興味が有ります。
HD向けタイトルで採算がとれる売上本数はおおよそ50万本程度らしいです。PS2時代でさえ50万本はかなり高いハードルだったのにPS3でそんなタイトルを出し続けるのは無謀とも思えると同時に、今のゲーム業界なら何が起こっても不思議ではない雰囲気も感じます。そういう誰にも先の読めない不透明感が好奇心をかき立てている気がします。
837 名前: 名無しさん必死だな Mail: 投稿日: 2009/12/26(土) 20:54:13 ID: hYC+MMsw0
PS3 3月発売ソフト Wii 3月発売ソフト
グランツーリスモ5
北斗無双
BIOSHOCK2
パワースマッシュLM
God of War3
龍が如く4
QUANTUM THEORY VS ミッフィーのおもちゃ箱
God of War COLLECTION
パチパラ15スーパー海IN沖縄2 ∩_∩
トリニティジルオールゼロ ⊂≡⊂＝ (・x ・ ) PS3？ ボコボコにしてやんよ
Army of Two:The 40th Day ⊂＝⊂≡ ⊂)
Battlefield: Bad Company2 ﾊﾞﾊﾞﾊﾞﾊﾞ ( ＼
信長の野望・天道 Red Seeds Profile ∪￣＼ )これが現実。サードはwiiで開発を止めた。
小売「Ｗｉｉは任天堂だけ、後は壊滅的、進む離散」
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