三日坊主でも10カ月は英語学習を続けられる2つのコツ

ふと、結構長い間(約10ヶ月以上)、英語の勉強を続けていることに気づいたので、勉強を続けられた理由を書いてみようと思います。(TOEICは来年中に一度は受ける予定。)


世の中には凡人には想像もできない生き方をしている人がいるものです。ちょっと古いですが、以下の記事を読んでずっと感心しっぱなしでした。単身アメリカの高校に留学して、1週間で飛び級です。そして数週間で高校を卒業して大学入学って訳がわかりません。

その行ったアメリカで、高校1年生に入った。1週間で、校長先生にかけあって、もうこりゃいい、2年生に変えてくれ。2年生に変えてもらった。教科書を全部取り寄せて、3日たったらまた、全部2年生の教科書は全教科読んで、斜め読みして、校長先生に言いに行って、「2年生もいらん! 3年生の教科書を全部くれ」言うて3年生に変えてもらって、また3日で3年生の教科書を全部読んで、「もうこれもいい、わしゃ高校はいらん! 大学に行きます。先生さようなら」と言って、そのまま大学に行きました。

確かに凄いとは思うんですが、普通の人にとってはぜんぜん参考になりません。こういう人に英語の学習法を質問することは無意味でしょう。それよりは、もっと苦労して外国語を学んだ人の話の方が多くの人にとって参考になると思います。なぜなら、世の中、普通の人の方が圧倒的に多いからです。
残念ながら自分はベストな英語の学習法を教えることはできませんが、学習を続けるコツのようなものを見つけたので紹介したいと思います。


英語学習を続けるコツ

  • 1.英語を学習する理由を「言葉」にする。

自分が英語を学習する理由を言葉にします。本心であること以外に特に条件はありません。(字幕なしで洋画を観たい、外国人と話をしたいとかでも、自分が納得できれば問題ないと思います。)

  • 2.有料サービスに加入する。

できれば月額決済方式の有料サービスに加入します。値段は安い方がいいと思います。


あとは自分の理由に従って勉強するだけです。当然、毎日1時間ずつでも続けた方がいいですが、なかなかできない場合もあります。数日、会社で徹夜するだけで週の半分がなくなりますし、丸々一週間勉強できないこともあるでしょう。そうしたら、1.理由に立ち返って、なぜ英語を学習するかを改めて考えます。その時、以前に決めた理由を変えても構いません。また、自分の中に理由がないことが分かったなら、さっさと英語学習をやめた方が、時間とお金の節約になります。
有料サービスには必ず決済があります。1週間なり1ヶ月なり、自分の学習状況を振り返って、今のまま続けるのか、変えるのか、それともやめるのかを決めます。大事なのは自分の理由に照らし合わせて、自分で決めることです。


自分の場合

自分の場合、学習する理由と有料サービスは以下でした。

  • 1.理由:外国語を使えないまま人生を終えるのは嫌だったから

月日の過ぎ去るのは早いもので、呑気にしているとあっという間に一生が終わってしまいます。このままだと英語が使えないまま人生が終わりそうな予感がしてきたため、とにかく英語学習を始めました。外国人と話したいとか、字幕なしで洋画を観たいとか、TOEICとか、別の理由がない訳でもないですが、二の次です。

  • 2.サービス:①レアジョブ → ②Teacher-Student.com

最初、どうすれば英語を学べるのか分らなかったので、はてブのホットエントリでレアジョブ(www.rarejob.com)を見つけて、すぐに毎日25分のサービスを始めました。それから約3ヶ月後にTeacher-Student.com(www.teacher-student.com)に切り替えて今も続けています。


なかなか思い通りに学習時間を確保できないことが、今でも大きな課題です。また、今でも上手くしゃべれませんし、ちゃんと聞き取れず、落ち込むことが多いです。しかし、できないからこそ勉強すると自分に言い聞かせて学習を続けています。


英語学習について

英語に限らず外国語の学習は時間と熱意が必要です。だから、英語の学習を始めると普通続けるのが難しくなります。続けていても以前ほどやる気が出なくなる時がきます。その場の勢いや何となくで学習を始めると、モチベーションを維持できなくなってしまいます。1.は目的の明確化とモチベーションの維持のため、2.はだらだら続けたり放置するのを予防するために必要です。有料サービスは必ず決済する必要があるため、期間の延長を決める時が来ます。その時に本当に自分の中に英語を学習する理由があるかを確認して欲しいのです。よく考えて理由がないことが分かれば、さっさとやめてしまった方が本人のためでしょう。必要のないことにお金や時間を使うことほど無駄なことはありません。
あらゆることに言えることですが、できないよりはできた方が良く、何でも練習すれば少しは上手くなれます。そろばんでも、漢字でも、絵でも、歌でも、プログラミングでも、ゲームでも、料理でも、野球でも、サッカーでも何でもそうです。なぜ、お金や時間を費やして英語を学ぶのでしょうか。他にやったほうが良いことはいくらでもあるのに。
1.の英語を学習する理由は何にしましたか?このエントリを読んでいるということは英語学習に興味があるのだと思いますが、その理由は本当に本心でしょうか?何かを行動するときに高尚な理由は必要ありません。食べ物を食べるのはお腹が空くからですし、寝るのは眠いからです。子供の頃、大空を自由に飛んでみたいと思ったことはありませんか。また、映画やドラマの主人公のようになりたいと思ったことはありませんか。誰でもそういう気持ちを抱いたことはあると思いますが、それらは願望であって、普通は実現しないものです。英語の学習に必要なのは、願望ではなく動機(明確な理由)です。ネイティブのアメリカ人のように英語が話せたらいいなぁ、という願望では学習は続けられません。願望と現実とのギャップが大きすぎて、行動に結び付けられないからです。
なぜ理由にこだわるかというと、何度も止めようと考えるからです。考える場合はまだ良い方で、悪い場合は、考えることすらせずに止めてしまいます。だから、1.と2.はセットで必要です。30才を超えてから外国語を学ぶのは無理だとか、こんなことは無意味なのではとか、何度も聞いたり読んだりしたことを忘れたりだとか、短い英文すら理解出来ないとか、止めたくなる理由はいくらでもでてきます。それでも続けるだけの理由を自分の中に見つけないと、長い間の学習は無理だと思います。
また、英語を聞くだけで英語が話せるようなる、という広告を時々見かけます。もし本当にそんなことが可能なら、すごいことだとは思いますが、同時に不思議な現象とも思います。たとえば、音楽を聞くだけでピアノが弾けるようになると聞いたらどう思うでしょうか。また、野球を観てるだけで野球が上手くなると聞いたらどう思いますか。英語も同じ話だと思うからです。そういうのは、一般的に怪奇現象とかオカルトと言うのではないでしょうか。個人的にはそういう話は好きですが、現実味のある話とは思えません。


自分の場合

小学校のころにBASICで遊んだのが英語に関わった最初になると思います。その頃、親戚から英語の教科書や辞書を貰ったりしましたが、BASICと違い使い方が分かりませんでした。その頃は、BASICで使っていた"GO"や、"RETURN"、"IF"、"THEN"と同じように、英語も使えるようになると考えていました。
その後、中学高校と6年間、英語を習いましたが、完璧に苦手教科になっていました。今、考えるとアレは英語という語学ではなく、翻訳方法(英語←→日本語)を教えられていたように思います。また、英語教師もカタカナで話していましたし、1〜2度、外国人が授業に参加したときは、かなりコミュニケーションに苦労していたような記憶があります。ちなみに、今、アメリカ人の先生から英語を教わっているのですが、彼も公立学校の英語教師のほとんどは英語が話せないと言っていました。彼曰く、音痴に音楽の先生は務まらない、だそうです。
学校の先生を批判しても自分の英語が上手くなる訳ではありません。その頃(今もそうですが)、本が好きだったので、英語を本を買って読んでみようとしました。でも難しいし、面白くない。それで、漫画の英語版を買ってみました。でも、やっぱり面白くない。その時、気づいたのは英語を日本語に翻訳して読むなら、日本語で読むのと変わらないということです。そもそも、英語が読めないんです。殆どの人は、"What are you going to do tommorow?"という英文の意味は分かると思いますが、読める人はどのくらいいるでしょうか。別にネイティブと遜色ないレベルを求めてる訳ではなく、普通に読むだけです。日本語もそうですが、言葉は読んで初めて意味になります。黙読は頭の中で読んでいるだけです。読めないのに意味が分かるというのは、それは日本語に翻訳して日本語を読んでいるだけであり、英語を読んではいません。「これはペンです。」を日本人が読む場合、「こ」と「れ」や「これ」と「は」の間は空けずに読みます。言葉にはその言語が持っている読み方がありますが、英語について学校では習った記憶がありませんでした。
どうすればいいのか分からず、ただ時間だけが過ぎて行ったのですが、以下のサイトをたぶんホットエントリで見つけて、再挑戦してみることにしました。

この時、自分の心の中に浮かんだ英語を学習する理由は、「英語(外国語)を学べないまま一生を終える」という危機感でした。残念ながら、未だに英語を使いこなすという状態にはほど遠いため、この理由は今でも変わっていませんし、明確な危機感として機能しています。
レアジョブは1月初旬から3月末まで毎日25分、それから4月末まで毎日50分続けました。最初はとにかく、やってみる、ということだけが目的でした。中学高校と6年間も英語を勉強したはずなのに、まともに話をするのはこれが初めてだったので、とても緊張しました。スカイプでの会話も初めてだったので、ちゃんと繋がるかも心配でしたが、MacBookは何も設定することなくソフトのインストールだけで問題なくつながりました。教材はレアジョブのサイトからダウンロードできる無料のものを使いました。とりあえず毎日続けていたので、英語で話すこと自体には慣れることができたと思います。先生(Tutor)にもよるんですが、発音を指摘してくれるのはありがたかったです。よく、"It'sssssssssssssssssssssssssss"とコメントで"s"が発音がされていないことを指摘されていました。この時、UDA式という発音の本を買いました。

英語のリスニングは発音力で決まる!

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慣れてくると、結構、その時間が楽しく感じたりもしました。遠い外国の話を聞くのも単純に面白かったです。でも、時間が経つに連れて、スキルが上がっているとは思えない感じが強まり、4月になってから別サービスを探し始めました。レアジョブではレアジョブの無料テキストを使っていたのですが、今、考えるとこのテキストに無理があったように思います。
いろいろ探してTeacher-Student.com(www.teacher-student.com)というサービスに切り替えました。これはマンツーマンの英会話サービスです。英会話学校ではなく、普通の喫茶店で授業(?)をするため、比較的低価格ですみます。このサービスを利用して、毎週1時間、アメリカ人から英語を教わっています。この時、初めて"Side by Side"を使いました。この時はモチベーション維持と外国人に慣れることだけをこのサービスでは考えて、英語学習のメインは、音読パッケージと瞬間英作文で進めていこうと考えていました。
みるみる英語力がアップする音読パッケージトレーニング(CD BOOK)

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どんどん話すための瞬間英作文トレーニング (CD BOOK)

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しかし、今では"Side by Side"がメインになっています。
Side by Side 1: Student Book with Audio CD Highlights

Side by Side 1: Student Book with Audio CD Highlights

"Side by Side"は英語学習者向けに作られた有名な教材らしいですが、文法の説明も全て英語です。会話とショートストーリーで文法を学べるように作られているため、一切、日本語を使わずに英語を理解することができます。日本の学校で、このテキストと資格を持った外国人教師が英語を教えることができれば、日本人の英語苦手意識も変わると思います。でも、リソース的にも現場の意識(教師、生徒の両方)的にも難しそうです。


独学について

今はいろいろな教材が豊富にあるので、サービスを使わずに独学で英語を学習することも可能なんだろうと思います。でも、それができるのは能力的にもやる気の面でも、普通より優れている必要があるように感じています。「音読パッケージ」「瞬間英作文」の著者の森沢洋介さんはほとんどの人がついて来られない学習方法を平然と行なっていたようです。

この経験から、わたしが英語を教え始めた時、生徒に私と同じ100回×5サイクルの音読回数を課したのですが、みな途中で根を上げてしまいこれを実際にこなせる人はほとんどいなかったのです。

しかし、その森沢さんは自分のことを「怠惰」と言っています。

私は怠惰である

おそらくこういう人が独学で英語を学べる人なのだと思います。


いつまで学習を続けるのか(2010/12/13追記)

この前、いつまで学習を続ければいいのかと考えたのですが、日本語に置き換えて考えてみて納得しました。日本人は物心ついた時から日本語を理解し、話し、読み書きしています。たぶん、これは死ぬまで続くでしょう。もし、数ヶ月といった長期間、日本語の読み書きも考えることもしなかったとしたら日本語でも忘れてしまうでしょう。日本語よりずっと理解の薄い英語の場合、使わないでいたならもっと簡単に忘れてしまうと思います。
つまりは、一つの言語を身につけるということは、その言語を一生使い続けるということだと思います。


参考

  • 英語を早く上達する秘密な技 How to Improve Your English FAST!

  • Re: 英語を早く上達する秘密な技 How to Improve Your English FAST!

  • 世界的な人材獲得競争

http://wisdomofcrowdsjp.wordpress.com/2010/05/06/a075/
レアジョブを通じてフィリピン人の人達と毎日、話をして見えてきたのは、国と国との間にある格差社会でした。レアジョブは月5000円という低価格が魅力の一つですが、フィリピン人から見るとその金額は決して安価ではありません。また、フィリピン大学の授業は全て英語で、学内の普段の会話もほぼ英語だそうです。仮にフィリピン人と自分がそれぞれアメリカで職を探していた場合、英語でまともなコミュニケーションがとれない自分は大きなハンデを背負うことになります。いつになるか分かりませんが、いずれ国境の違いが今ほど明確ではなくなり、日本もフィリピン(ルクセンブルクフィンランド、オランダ、他)のように第二外国語としての英語が普通に話される日が来ると思います。