SIGMAのセミナーに行ってきた件
正式なセミナー名は「〜SIGMA 50 周年記念イベント〜 SIGMA Photo ProとColorEdgeを使ったRAW現像とカラーマッチングのセミナー」というのですが、それが9月17日に開催されたの行ってきました。
SIGMA(シグマ)というのは、カメラとカメラレンズを開発・販売している日本のメーカーです。カメラメーカーと言えばキヤノンやニコンが有名ですが、シグマは今年で50周年を迎える老舗の企業です。
なお、Ustreamで動画を観ることができます。
http://www.ustream.tv/channel/sigmalive
最初の印象
会場に到着しての最初の印象は参加者の年齢が高いことと男性が多いことです。参加者の平均年齢はもしかしたら50代、男性率は98%だったりしたかも知れません。そんな感じでした。
第1部:SIGMA Photo Proを使ったRAW現像テクニック
写真家で現像ソフト開発にも参加されているという増田 雄彦氏によるSIGMA社のカメラに標準でついてくる現像ソフトの説明です。デジタルカメラで現像ってなんぞや?、と最初に思った自分的にはとてもありがたい説明でした。シグマに限らずデジタル一眼などの高級カメラではJPEGなどの汎用データではなく各社固有のRAWデータで保存できるようになっているようです。写真編集ソフトでjpegの編集もいろいろできるのですが、RAWだと自然な感じで加工ができるようです。セミナーでも少し説明がありましたが、逆光の修正がとても簡単にかつ自然にできることに自分で気づいた時、ちょっと驚きました。
- 修正前
- 修正後
- 修正前
- 修正後
この説明も非常に参考になったのですが、質疑応答も非常に面白かったです。「DP系のカメラは小型で軽いので、水平を保つにはどうしたら良いか?」という質問に対して、シグマの営業の方が「私はグリッド線だけで水平が保てます。」「初心者にはお勧めしません。」「普通のカメラの10倍は注意して撮影しています。」というコメントが飛び出して、会場から笑いが漏れていました。その後のトークセッションを通じて自虐的なコメントや「シグマユーザーはマゾ特性を持っている」、「アフリカに行った時はシグマだけだと不安なのでニコンも持って行った」などの発言がある度に、場が和やかになるということが繰り返されていました。なお、真偽のほどは分かりませんが、添付ソフトに回転機能がないのは画質最優先のシグマ社の社長の方針とか言う話が聞こえてきました。
なお、自虐コメントだけでなく、いつもシグマと他社のデジタル一眼で同じ写真を撮って比べいるという方が、シグマの方が良い写真が撮れるといった話もしていました。
第2部:ColorEdgeを使ったカラーマッチング
この第2部では、余り面白みは無かったのですが、知らない話ばかりだったので勉強になりました。主題は「モニターの映像と印刷した写真を同じにするための手法」です。分かりやすい例としては、日中に同じに見えたとしても夕方になって明かりの強さが変われば、違って見えるようになると言う話でした。だから、常に環境は一定を保たねばならず、そのための蛍光灯が各社から販売されているのでそれを買って下さいとのことでした。たぶん、雑誌や写真集を販売している人からすれば基礎の話なのだと思うのですが、気にしたことがなかったので新鮮でした。そもそも写真を印刷する必要性をまったく感じていなかったので、参加者側から「A3で印刷すると粗が目立つがどうすればいい」という質問が出た時には、なぜ印刷する?、それにA3なのか?、他の人もそうなんだろうか?、額に入れて飾るか?と疑問符が一杯湧いてきました。
プロ写真家によるトークショー
最後はプロ写真家3人によるトークショーでした。こちらも大変面白かったです。写真家の三井公一氏が主宰する「ブ写会」(ブラブラ写真を撮る会?)があって、その会に所属している南の島の写真家の宮内喜和氏、猫写真家?の荻窪圭氏がシグマのカメラについての苦労話を語るという内容でした。こう書くと誤解を与えそうなので補足すると、どうやって色々な苦労を乗り越えてシグマのカメラと長く付き合っていくかという非常に前向きな話でした。
宮内氏についてはネットに情報がなくよく分からなかったのですが、他の二人は情報がありました。特に荻窪氏は有名人のようです。三井氏はiPhoneで撮った写真を集めて写真集を出されていて、はてブされていました。
iPhonegrapher―写真を撮り、歩き続けるための80の言葉
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荻窪氏はデジタル評論家という肩書きがあり雑誌に記事も連載されているそうで、ネットに記事がたくさん見つかりました。
おわりに
合間に10分休憩を2回はさみましたが、合計3時間もの長時間にも関わらず、参加者のみなさんは最後まで熱心に聞いていたように見えました。こう書くと誤解を招くかも知れませんが、みなさん元気だなと感心しました。
おまけ(なぜスマホのカメラがあるのにデジカメを買ったのか)
最近まで
- デジカメなんて写ればそれでいい
- 今のスマホは解像度も高いので必要十分な画質になっている
- ズームなんて使ったことがないしいらない
- スマホ以上の画質のために、普通の人がなぜ高価で嵩張る一眼レフを買うのか疑問
と思っていました。しかし、スマホのカメラとデジタル一眼との大きな違いの一つに撮像素子の大きさがあります。この違いについては、こちらの記事が分かりやすいです。画素数は出来上がる写真の解像度を表していますが、撮像素子を変えずに画素数だけを上げてもほとんど差はないと思われます。ちなみにiPhone4の撮像素子サイズは非公開ですが、1/3.2インチサイズという推測がありました。これでも十分綺麗な写真が撮れるのですが、リアリティが感じられないのでその点が物足りないと思っていました。それで、最近はデジタル一眼も安くなり買いやすくなったのでカカクコムなんかで色々探して買ったのがSIGMA DP2xという機種です。これって、コンデジとしてはちょっと高めなのに、ズームなし(1倍のみ)、手ぶれ補正なし、起動が遅い、オートフォーカスも遅い、奥行きが5.6cmもありポケットに入らない、レンズのキャップがレトロなキャップ式、ちょっと暗いと普通に撮れない、その他いろいろと使い勝手が良くないという無い無いづくしの製品なんです。ヨドバシの店頭でスペック比較表と並べて展示してあったのですが、スペック用は「ー」だらけで、売り文句は「画質が綺麗」の1点だけ。それだけ見て買う奴はいないだろう、という感じました。それでも、敢えてそれを買ったのは、デジタル一眼と比較すれば十分にコンパクトなこと、そして絵が綺麗なことの2つの理由からでした。
参考
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シグマ デジタルカメラ DP2x 1406万画素 APS-Cサイズ CMOSセンサー 41mm F2.8相当(35mm換算) RAW撮影可能 Foveonセンサー搭載
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