世界の着メロビジネスのデファクトスタンダードは日本仕様

着メロ配信の仕組み

がっちりマンデー フェイス 携帯着メロ BLOG
たまたま観たテレビで「がっちりマンデー」で株式会社フェイス(Faith)の特集をしていました。私はこの会社を全く知らなかったのですが、着メロの仕様である"Compact MIDI"の仕様を作成し、それを半導体メーカー、携帯電話メーカー、NTTドコモにライセンス供与することで大きな収入(たしか100憶円とか言っていたような)を得ているという話でした。もともとそんな大きくもない会社の提案仕様が採用されたのか疑問だったのですが、そこは「Win-Winの関係」が鍵だそうです。要はみんなが得するビジネスモデルだったから、受け入れられたとのこと。TVではそれ以上の話はなかったのですが、ネット検索すると次のような資料が見つかりました。
コンテンツ専門調査会デジタルコンテンツ・ワーキンググループ(第1回)
フェイスが創造した『着メロ』のビジネスモデル(pdf)

・配信されたデータはその端末から出てはならない
・複製されることが無い
・着信音用途のデータであることが明示されること
・権利元名称や管理番号などの情報をデータ中に収納できること
・権利元が、データの内容をチェックできる方法があること

MIDIは自由に複製可能なフォーマットですが、それにいわゆる「著作権管理機能」を付加する仕様を組み込み、「Win-Winの関係」を提案したと言うことのようです。
(個人的にはこういったガチガチのDRMが正しいのかは疑問なのですが。)
この仕様と仕組みが世界中で採用されていて、今では70%のシェアを持っているとのこと。こういう話を聞くと日本はやはり携帯電話先進国なのだという気がします。

世界の携帯電話シェア

ガートナー、2005年の世界携帯電話端末市場の結果を発表 上位6社が前年比21%の成長率を牽引(pdf)

着メロに限らず携帯電話関連で日本発のすぐれた技術は少なくないと思います。例えば、携帯用WEBブラウザやカメラ付き携帯など。それでも、日本メーカー製の携帯電話端末の出荷台数は世界市場で見ると非常に低くなっています。日本のトップメーカーですら世界シェアでは1%程度しかありません。詳しいことはよく分かりませんが、日本の電波行政の過ちなのかも知れません。