下がり続ける日本の時価総額

為替FXの画面を見ると、円の下落を実感します。南アフリカのランドやスイス・フランに対しても円が安く、とくに英ポンドが強い。

日本のマスコミには距離を置いて、円を売ります。 : Espresso Diary@信州松本

円高、円安にはそれぞれメリットとデメリットがあり、為替は数年の周期で周期で上がったり下がったりするものだと思っていた。もちろん、より長い目で見れば別の見方もできるだろうが、10年程度の範囲なら大きな影響はないと考えていた。例えば、良く経済ニュースなどで報道される円・ドルの関係も過去10年で見ると5年程度の周期で100〜130円/ドルの範囲で変動している。

アメリカ(ドル)

USDJPY

ところが、アメリカ以外の通貨との比較では全く違う状態が見えてくる。

イギリス(ポンド)

GBPJPY

欧州(ユーロ)

EURJPY

スイス(フラン)

CHFJPY

カナダ(ドル)

CADJPY

オーストラリア(ドル)

AUDJPY


アメリカ以外の5カ国全てで2001年から継続して円が下がり続けている。米ドルと円の関係は変わらないのに他の国との比較では、6年間、継続して下がり続けているということは、米ドルも下がり続けているということになる。Yahoo.comでは過去5年間しかデータがなかったが引用してみる。

イギリス(ポンド)

GBPUSD

欧州(ユーロ)

EURUSD

スイス(フラン)

CHFUSD

カナダ(ドル)

CADUSD

オーストラリア(ドル)

AUDUSD

いまは「円安+資源高=物価高」が進んでいるんですが、日本の消費者物価は小幅なマイナスが続いています。これは、どこかに無理がかかっているとしか考えられません。加工や販売の現場に、しわ寄せがいっているのです。

日本のマスコミには距離を置いて、円を売ります。 : Espresso Diary@信州松本

上記の状況と「格差社会」と合わせて考えると悲劇としか言いようがない。円安のデメリットによる物価高は人々の生活費を直撃するだろうし、円安のメリットである輸出利益は非正規雇用であるアルバイトやパートタイマーには回ってこない。

この判決の影響はどのような形で出るだろうか。私は莫迦なのでとても全部は予測できないが、これが日本売りの好材料だというのはわかる。日本円はこれでますますロングしにくくなったわけだ。過干渉は今後も続く。しかし、過干渉の結果生じた損失を補填するための原資は払拭している。そんなところで、嫌なことに対して頑張るリスクをとっても、充分なリターンは見込めない。

404 Blog Not Found:過干渉の無救済

先日の村上ファンド実刑判決は更なる円売り・円安に繋がるという意見もある。これが本当なら多くの国民にとって更なる悲劇となる。村上ファンドの事件は国策捜査といわれているがそれを仕組んだ人達は円安によるデメリットの影響を受けないくらいの収入があるだろうから。今回の裁判長もそうだろう。つまり、多くの国民は円安によるメリットは少なくデメリットが多い。そして円安を止める方法がない。逆に円安を止める立場にある人達は円安のデメリットはないように見える。