殻都市の夢(著者:鬼頭莫宏)
たまたま本屋で見つけた本が面白かったので紹介してみます。漫画の本です。18禁マークもありませんし、表紙もいたって普通ですが、そっち系の描写が何ヶ所かあるので読む場所には気をつけることをおすすめします。
- 作者: 鬼頭莫宏
- 出版社/メーカー: 太田出版
- 発売日: 2005/11/01
- メディア: 単行本
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目次
- 第1話 誕生日の棺
- 第2話 3年間の神
- 第3話 生死者の聲
- 第4話 媚薬水の味
- 第5話 座敷童の印
- 第6話 造物主の檻
- 第7話 渉猟子の愛
感想
短編集なのですが、どれも近未来のある都市を舞台に展開され、様々な「事件」が起きます。それぞれの事件の背景には人間が持っているエゴや業といった本質的なものがあるため、各「事件」が解決しても、何か「もやもや」したものが後に残り読者に問いかけ続けます。この読後感を楽しめるかどうかで、この作品に対する判断はまったく違ったものになると思います。個人的には「誕生日の棺」が一番面白かったですが、たぶん、人によって好みが分かれる気がします。
著者について
興味を持ったので著者の公式サイトを眺めていると、面白い記事があったので引用させていただきます。
借金まみれで、何をやってもダメな男が、
「オレのこと、スキにならないと、殺っちゃうぞ、コラ」
って、言ってるカンジでしょうか。好きになってもらいたいなら、
http://www.geocities.jp/nahoowner/mono/otagota/060718natio.htm
まず、自らが、
「人に好きになってもらえるように」
努力しなくちゃなぁ、と思うわけですが。
以前、愛国心教育がテレビなどで議論になった頃の事だと思いますが、例えが分かりやすくていいと思います。力ずくで相手に好きになってもらうというのはあり得ない話です。