儲けるの意味

ちきりんさんが「嫌儲」「好儲」について語っていて、とても違和感を感じました。

「〇〇が好きか嫌いか」を考えるとき〇〇の部分がとても重要になりますが、その「儲ける」の意味がとても曖昧に感じたからです。気になったので国語辞典で調べてみると、

金銭上の利益を得る。また、思いがけない得をする。

と書かれていました。嫌儲、好儲での意味は前者でしょう。
さらに和英辞典で調べてみると、次のように書かれていました。

make a profit

"profit"は利益や得という意味を持つ名詞ですが、利益を得るや役に立つという動詞でもあります。
ここで一つの疑問が生まれました。「金銭上の利益を得る。」を英語にすると"get money"になってしまい"make a profit"とは全く違うニュアンスになるからです。でも、どちらも「儲ける」という日本語が当てはまります。

「儲ける」がニュアンスの全く違う2つの意味を持っているとすると、「嫌儲」派と「好儲」派に分かれる理由が分かる気がします。たぶん、「嫌儲」派の人は"get money"、つまり何でもいいからお金が手に入ればいいという考え方を嫌っていて、「好儲」派の人は社会に役立つことをしてより多くの人に喜ばれてその結果として自分のお金も増えていくという考え方を好んでいるのだと思います。

ちきりんさんのエントリの最初の部分ははっきりしませんが、後半部分は「儲ける」を"make a profit"の意味で使っていました。そういう意味で「儲ける」を使うのであれば、「嫌儲」と感じる人はほとんどいないでしょう。


もし誰かに「儲け話」を持ちかけられたら、私は「儲ける」の意味を聞きます。その答えが「もちろん、大金を手に入れることだよ。」であれば「ごめん、そういう話に興味はないだ」と答えるでしょう。そうではなく「(ポメラ発売前に)メモ帳機能に特化した乾電池で動く500g以下のノートPCのアイデアがあるんだけど、製品化すれば絶対売れると思うんだ。」という話であれば、間違いなく話を聞いてみると思います。

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