行政サービスの責任者を選んでるのは誰?

以下の増田がはてブで話題になっていた。


読んで気になったのは次の部分。

しかし毎月500円を払うのは馬鹿馬鹿しいしそもそもゴミ収集は行政サービスだろ?
それだったら市の職員がゴミをとりにくればいいだろ、そのために税金を払っているわけだから

これを読む限り税金を払っていれば自分が当たり前と考える公共サービスが得られて当然だ、と考えているように見える。ごみ収集サービスを実際に行なっているのは市町村から委託された業者と思うが、そのサービスの責任は担当の市町村にあって、最終的な責任者はそのトップである市長なり、町長だろう。でも彼らを選んでいるのはサービスを受けている住民自身。文句を言うのは勝手なのだが自分の責任についてまったく考えてなさそうなところがとても気になった。増田の人の「行政サービスの質が悪いのは住民である君にも責任があるんだよ」と言ったら、顔を真赤にして怒鳴られそうな気がする。


ところで先日の第23回参議院選挙もかなり投票率が低かったようだ。

今回の選挙結果はまだ反映されていないが、過去の選挙の各年代別の投票率を見ると若い世代、特に20歳代が極端に低い。

20歳代は30%代の投票率の選挙もある。これは20歳代が10人しかいなかったら3人の意見しか反映されないということだろうけど、20歳代の人はこれでいいと思っているんだろうか。前からこのことが疑問だったのだが、上記のゴミ収集のエントリを読んで一つの可能性が思い浮かんだ。彼らは「税金を払っていれば自分たちが当たり前と考える行政サービスが無料で提供される」と考えているのではないだろうか。上記の増田は「じじい」とか「メールで送ればいいじゃん」とあるのでたぶん20歳代、せいぜい30歳代だろう。そしてゴミは行政が片付けるのが当たり前と思っている。たぶん、安全とか水も同じように考えているんだと思う。そして、思い通りにならなかったら、行政に文句を言うんだろう。これが今の20歳代の普通の考え方なのだとしたら、あの低い投票率にも納得できる。行政サービスと政治がまったく結びついていないので、投票する気にならないのだろう。


上記で書いたことは自分の勝手な推測にすぎないのだけれど、これが当たっていたとしてもどうしていいかは分からない。つい2年とちょっと前に、今の与党が絶対に安全だといって日本中に建設し、前の与党がずさんな危機管理で日本を危機に陥れた原発事故があったばかりなのに投票率は一向に上がらなかったのだから。